Oracle Cloudを期限なく無料で使える「Always Free」発表。
米オラクルの年次イベント「Oracle OpenWorld 2019」がサンフランシスコで開幕しました。
https://www.publickey1.jp/blog/19/oracle_cloudalways_free1gbvm2autonomous_database_2oracle_openworld_2019.html
同社会長兼CTOのラリー・エリソン氏は、Oracle Cloudの無料トライアル「Oracle Cloud Free Tier」に、
期限なしで利用可能な「Always Free」の追加を発表しました。
提供されるのは1OCPU(新野注:1 OCPUは、ハイパースレッディングが有効なXeonプロセッサの1物理コア相当のCPU性能)、
20GBストレージのAutonomous Databaseが2つ。Autonomous Data WarehouseもしくはAutonomous Transaction Processingが選択可能。
これらに加えて、30日間の300ドル分フリートライアルが利用可能なため、Always Freeでは提供されていない大きなインスタンスなども試せると説明されています。
OracleCloudの無料トライアルの枠が拡大されるそうで、
無期限で利用できる枠が新設されるようです。
GoogleCloudPlatformの内容に近く、Always Freeのインスタンスの提供と
300ドル相当の無料トライアルが付帯します。
追いかける立場のPlatformなので無償枠の提供を上積みしてユーザ獲得を目指す
という感じかと思いますが、そもそもOracleはSE2値上げの件以降は
小規模案件で積極的にチョイスする理由がないような値段設定にしてしまいました。
今回の施策はとりあえず触ってもらうという方向性の戦略だと思いますが、
ちょっとしたことをしようとしただけでもすぐライセンスコストが
高額になってしまうので価格設計の戦略とは捻じれており、ちぐはぐさが目立ちます。
(Enterpriseでしっかり使いたいような機能はトライアルではほぼ試せませんし
300ドルはあっという間に溶けてしまうでしょう。)
Oracle Autonomous Databaseをはじめとする自動化の技術は
小規模案件のほうが人手がかけられないためにニーズがあると思われるので
もっと低額で利用できれば便利だなという風に開発する側からも思われそうですが、
いまの利益率からすると難しいのでしょうね。